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#0068/9999 Q&A集
★タイトル (88VAUSER)  95/11/01  00:00  ( 47)
8.4    GS音源とLA音源の違いは?  それぞれの代表的な製品名は?
★内容

A: GS音源というのは「MIDIシンセサイザの規格」を指し、LA音源というのは
    「音の合成方式」を指すので、同次元では比較できません。

     LA音源は、ローランドが開発した音源「方式」で、「線形合成方式」と呼
    ばれる方法で音の合成を行っています。
     基本構成はアナログシンセサイザに似たもので、基本波形(のこぎり波や
    サイン波)にフィルタをかけて、PCMの要素音と合成したりする方式で、オリ
    ジナルの音色が作りやすいことが特徴です。
     LA音源を採用しているシンセサイザはD-50やD-20、MT-32やCM-32L,CM-64,
    CM-500があります。コンピュータの世界でLA音源といえば、通常はMT-32や
    CM-32L,CM-64を指します。特にMT-32やCM-32L/32P/64はGS音源が普及する前
    の「標準音源」でした。
     しかし、同じLA音源でも、機種が違えば音色の数や配置も異なり、通常は
    LA音源用データといっても大抵は機種ごとに専用のものとなってしまいます
    (CM-32L,CM-64,CM-500はMT-32の上位互換なのでそのようなことはありませ
    ん)。これは他のメーカーのシンセサイザにも言えることです。

     そこで、音色の数や配置を規格で定めれば、どのシンセサイザでもほぼ同
    じ演奏ができることになります。この規格が「GM規格」(General MIDI)と呼
    ばれるものです。最近のシンセサイザはほとんどGM規格に対応しています
    (ローランドSC-7やヤマハTG100など)。
    GM規格に適合したシンセサイザのことを「GM音源」と呼ぶ事も有ります。音
    の合成方式はほとんどの音源がPCMを採用しています。
     しかし、困ったことに、GM規格では規定されていない部分も多くあり、同
    じGM音源でもLFO等の効果のかかりかたが違ったりします(特にKORGの製品
    はそれが顕著です)。

     ローランドではこのGM規格の上位互換であるGS(General Standard)という
    規格を定め、音色はもちろん、効果のかかりかたや音色パラメータ、エクス
    クルーシブデータ(それぞれのMIDI楽器に固有のデータで、音色の定義等に
    用います)を統一しています。このGS規格を採用しているのがGS音源です。
     代表的なGS音源としてローランドSC-55,SC-55mk2,SC-88,CM-300,CM-500が
    あります。特にCM-500ではMT-32相当のLA音源も搭載しています。

     GSやGM音源の特長は、GS/GM用のデータであればどのメーカーのGS/GM音源
    でもほぼ同じ演奏ができることですが、オリジナル音色を作りにくいことが
    欠点です。とはいえ、かなりの音色があるので困る事もないでしょう。

     現在流通しているMIDIデータでは、GMの上位互換であるGS音源をサポート
    しているものが多いということと、ヤマハTG300やローランドSC-55/55mk2/
    SC-88では音色の並びをMT-32と同じにする機能があることをおぼえておくと
    よいでしょう。

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